Smiley face

【ニュートンから】ペット医療の最前線(3)

けがや病気でペットの足が不自由になった場合,かつてはテーピングを巻く以外に足を固定する方法がなかった。現在は動物用の「義肢」や「装具」が開発されており,ペットの生活の質の向上につながっている。

 「義肢」はけがや病気で足を失った際に装着する器具だ。本来の足のかわりに,体の一部として歩行を助ける。一方,「装具」はけがや病気で損傷や痛みなどが生じた際に装着する器具だ。腰を支えて固定する「コルセット」や首を支えて固定する「カラー」などがある。

 義肢は一般的に,石膏で足の型を取って模型をつくり,それをもとに素材をぬいあわせてつくられる。海外では3Dプリンターを活用したペットの義肢の開発が進んでおり,日本でも研究がはじまっている。

10歳をこえたイヌで高まる認知症のリスク

 年老いたイヌやネコでは,身体機能だけでなく脳にも不調があらわれることがある。「認知症」がその一つだ。アメリカで実施された研究で,10歳をこえたイヌでは,ヒトの認知症にあたる「犬の認知機能不全(CCD)」を発症するリスクが,年齢が1歳上がるごとに,およそ1.5倍ずつ上昇することが明らかにされている。

 ペットの認知症の原因はまだ…

共有